大阪市で解体工事のお悩みの方へ！【スケルトン解体工事】

こんにちは！大阪市で解体業者として活動している株式会社三輝工業のブログ担当です！

店舗やオフィスを閉鎖・移転する際、「スケルトン解体」という言葉を耳にされたことがあるかもしれません。

多くの賃貸物件の契約では、退去時にこのスケルトン解体による原状回復が義務付けられています。

しかし、「スケルトン解体とは具体的にどのような工事なのか？」

「どれくらいの費用がかかるのか？」「優良な解体業者をどう選べば良いのか？」といった疑問や

不安をお持ちの方も多いでしょう。このスケルトン解体に関する疑問を

お持ちの方は実際問題多くいます。

この記事では、スケルトン解体の基本的な定義から、居抜き解体との違い、具体的な工事の流れと期間、

気になる費用相場、そしてトラブルなく工事を成功させるための解体業者の選び方まで、

スケルトン解体に必要な情報を皆様に分かりやすく説明していきます。

この記事を読むことで、スケルトン解体工事が理解でき、依頼する際に

お役に立てる事を願い、記事にしていきたいと思います。

スケルトン解体とは？定義と居抜き解体との違い

スケルトン解体とは、建物の構造躯体（骨組み）だけを残し、それ以外の内装材や設備も無くす工事を指します。

建物の構造体（コンクリートや鉄骨）がむき出しの状態になることから、この名前が付けられました。

スケルトン解体は、主に店舗やオフィスなどのテナント物件の原状回復工事として行われます。

賃貸借契約において、借りた状態に戻す「原状回復義務」が課されている場合、

内装や設備も全て撤去し、借りた当初のコンクリートむき出しの状態に戻す必要があるのです。

スケルトン解体と居抜き解体の決定的な違い

スケルトン解体と混同されやすいのが「居抜き解体」ですが、この二つには明確な違いがあります。

種類	定義	目的
スケルトン解体	建物の構造躯体のみを残し、内装・設備を全て撤去する。	契約書に基づき、借りる前の状態へ完全に原状回復すること。
居抜き解体（引き渡し）	内装や設備の一部、または全てを残したまま次のテナントに引き渡す。	解体費用を削減し、次のテナントはすぐに営業を開始できる状態にすること。

居抜きは、例えば飲食店であれば、厨房設備やカウンター、客席の内装などを残したまま次の借主に引き継ぐことで、

解体費用を節約できるメリットがあります。しかし、契約書によってはどの状態で

引き渡すかが明確に記載されている為に、その契約書をしっかり読んだ状態で

工事を依頼する事で、スムーズに事が進む事でしょう。

スケルトン解体の需要が高まる背景と求められる主なケース

スケルトン解体の需要が高まっている背景には、主に店舗やオフィスの退去、

そして建物の老朽化による建て替えが挙げられます。

テナント物件の契約におけるスケルトン解体

ほとんどのテナント物件の賃貸借契約書には、「原状回復はスケルトン解体とする」という特約が記載されています。

これは、物件のオーナー様が次のテナントに貸し出す際、内装やレイアウトを自由に設計できるようにするためです。

例えば、アパレル店舗として使われていた空間を、次に飲食店として貸し出す場合、

以前の内装が残っていては自由な設計ができません。そのため、契約でスケルトン解体による原状回復を義務付け、

構造躯体だけの状態に戻すことが一般的になっているのです。これにより、

次のテナントは自由に内装をデザインでき、オーナー様にとっても資産価値を維持する重要な手段となります。

スケルトン解体の具体的な工事の流れと完了までの期間の目安

スケルトン解体の工事は、計画的な準備と手順が必要です。ここでは、一般的なスケルトン解体の流れと期間を解説します。

スケルトン解体のステップ	概要	期間の目安
1. 見積もり依頼と現地調査	複数の解体業者に依頼し、現場の状況、建物の構造、残置物の量などを確認。	約1～2週間
2. 契約と事前準備	契約を締結し、ライフラインの停止、残置物の撤去、建設リサイクル法などの届出を行う。	約1～2週間
3. 近隣挨拶と養生	工事開始前に近隣住民へ挨拶回りを行い、防音・防塵のための養生シートや足場を設置。	約1～2日
4. 内部解体（スケルトン解体作業）	天井、壁、床、間仕切り、設備機器などの内装材を手作業や重機で撤去し、構造躯体むき出しの状態にする。	約1週間～2週間
5. 産業廃棄物の搬出・分別	撤去した廃材を種類ごとに分別し、中間処理場へ搬出する。マニフェストを発行。	約2～3日
6. 最終確認と引き渡し	オーナー様や管理会社の立ち会いのもと、スケルトンの状態になっているか最終確認を行い、土地（建物）を引き渡す。	約1日

構造別・規模別によるスケルトン解体期間の目安

スケルトン解体の工期は、建物の構造や規模、そして残置物の量に大きく左右されます。一般的な目安は以下の通りです。

建物の種類・規模	スケルトン解体の目安期間
小規模店舗・オフィス（10～30坪）	約7日～10日間
中規模店舗・オフィス（30～50坪）	約10日～2週間
大規模店舗・RC造など	約2週間～1ヶ月以上

スケルトン解体にかかる費用相場を徹底解説！構造別・坪単価の目安

スケルトン解体の費用は、立地条件、建物の構造、そして残置物の量など、さまざまな要因で変動します。

スケルトン解体の坪単価の相場

スケルトン解体の費用は、一般的に坪単価で算出されます。

建物の構造	スケルトン解体の坪単価目安
木造	約3万円～5万円/坪
鉄骨造（S造）	約4万円～7万円/坪
鉄筋コンクリート造（RC造）	約5万円～10万円/坪

※上記の金額はあくまで目安であり、地域や建物の状況によって大きく異なります。

例えば、30坪の木造店舗をスケルトン解体する場合、目安となる費用は90万円～150万円程度となります。

しかし、この坪単価に加えて、後述する付帯工事費や産業廃棄物処理費用が加算されるため、

総額はもっと高くなることを念頭に置いておく必要があります。

スケルトン解体の費用を左右する主な要因

スケルトン解体の費用が高くなる主な要因は、以下の通りです。

建物の構造と階数: RC造は木造に比べ、解体に時間と手間がかかるため費用が高くなります。また、階数が高いほど、廃材の搬出作業に手間がかかり、費用が割高になる傾向があります。
残置物の量と種類: 撤去せずに残された椅子、テーブル、厨房機器などの残置物の処分費は、解体費用とは別に計上されます。これが多いほど、費用は高くなります。
立地条件: 道路が狭い、重機が入れないなどの悪条件な立地では、手作業による解体が増えるため、人件費が増加し費用が上がります。

スケルトン解体の見積もりを構成する主要項目と追加費用の注意点

スケルトン解体の見積書は、総額だけを見るのではなく、その内訳をしっかり確認することが重要です。

見積もりを構成する主要項目

優良な解体業者が作成する見積書には、以下の項目が明確に記載されています。

建物本体の解体費用: スケルトンの状態にするための内装撤去にかかる費用（坪単価×延床面積）。
産業廃棄物処理費用: 撤去した廃材（木くず、金属くず、コンクリートがらなど）を適正に分別・処分するための費用。マニフェスト発行費用も含まれます。
仮設工事費: 足場の設置、養生シートの設置、仮設トイレ、仮設電源などの費用。近隣への配慮のために必須の費用です。
付帯工事費用: 建物本体以外の工作物（駐車場のアスファルト、フェンス、庭木、地中埋設物など）の撤去費用。
諸経費: 各種届出の代行費用や、現場管理費など。

スケルトン解体の追加費用が発生する3つの注意点

解体工事で最も多いトラブルが追加費用の発生です。特に以下の3点には注意が必要です。

地中埋設物: 地下に予期せぬコンクリートがら、古い基礎、浄化槽などが埋まっている場合、その撤去費用は追加費用となります。見積もり時に地歴調査を依頼し、地中埋設物の有無を確認しましょう。
アスベスト（石綿）: 建物にアスベスト含有建材が使われていた場合、法律に基づいた特別な除去工事が必要になり、費用が大幅に追加されます。事前調査でアスベストの有無を必ず確認しましょう。
残置物の量: 見積もり時には「残置物なし」としていたにもかかわらず、実際には大量の残置物が残っていた場合、その処分費用が追加されます。残置物は全て施主様側で撤去しておくことが原則です。

スケルトン解体を依頼する優良業者の選び方と後悔しないためのチェックリスト

スケルトン解体は大きな工事であり、業者選びで失敗すると、費用や近隣トラブルで後悔することになります。

優良なスケルトン解体業者を選ぶ9つのチェックリスト

優良な解体業者を選ぶためには、以下の9つのポイントを必ずチェックしてください。

必要な許可・資格を保有しているか: 解体工事業登録または建設業許可（解体工事）を保有しているか。
見積書の内容が明確か: 「一式」などの曖昧な表記がなく、内訳が詳細に記載されているか。
自社施工であるか: 下請けに丸投げせず、自社で施工体制を整えているか。自社施工の方が責任体制が明確で、中間マージンも削減できます。
損害賠償保険に加入しているか: 万が一、工事中に近隣の建物や人へ損害を与えた場合に備え、適切な保険に加入しているか。
産業廃棄物処理のマニフェストを発行するか: 廃材が不法投棄されていないことを証明するマニフェストを確実に発行するか。
近隣への配慮を欠かさないか: 事前の近隣挨拶や、防音・防塵対策について具体的な説明があるか。
担当者の対応が誠実か: 質問に対して明確に専門用語を使わずに説明し、迅速に対応してくれるか。
実績が豊富か: 依頼したいスケルトン解体の実績（テナント、RC造など）が豊富にあるか。
適正価格であるか: 複数の業者から見積もりを取り、相場からかけ離れていない適正価格であるか。

スケルトン解体の準備で知っておくべき手続きと必要な書類

スケルトン解体の工事を始める前には、施主様側で進めておくべき準備と行政への届出があります。

工事前の必須準備

解体工事が始まる前に、以下の準備を漏れなく行いましょう。

ライフラインの停止: 電気、ガス、水道の供給会社へ連絡し、解体工事が始まる日までに停止・撤去の手続きを行います。ただし、工事中に散水などで水道を使うことがあるため、業者と相談し水道だけは残すケースもあります。
残置物の撤去: 建物内部の家具、備品、ゴミ、私物などの残置物は、全て施主様側で撤去し、空っぽの状態にしておくのが原則です。
建設リサイクル法に基づく届出: 床面積の合計が80平方メートルを超える解体工事の場合、工事開始日の7日前までに都道府県知事等へ届出が必要です。これは解体業者が代行してくれることが一般的です。

建物滅失登記の手続き（全解体の場合）

戸建てなどの全解体（スケルトン解体）で建物が完全に消滅した場合は、建物滅失登記が必要です。

この登記は、解体工事完了後1ヶ月以内に、法務局へ申請する義務があります。

登記を行うことで、固定資産税の課税対象から建物が外れます。申請には、解体業者が発行する解体証明書などが必要です。

この手続きを怠ると、翌年度も固定資産税が課税され続ける可能性があるため、解体工事が完了したら速やかに手続きを行いましょう。

スケルトン解体を行う際の大きなメリットと知っておくべきデメリット

スケルトン解体には、次のステップに進むために大きなメリットがありますが、同時に把握しておくべきデメリットも存在します。

スケルトン解体のメリット

スケルトン解体を行うことには、次の4つ以上の大きなメリットがあります。

後の用途に対する高い自由度: スケルトンの状態にすることで、次にその空間を使う人が、
内装や設備、間取りを完全に自由に設計できます。飲食店、物販店、オフィスなどどのような業種・用途にも対応できるため、テナントの募集がしやすくなるというメリットがあります。
構造躯体の健全性の確認: 内装が全て撤去されるため、建物の構造躯体（柱、梁、床など）の状態を隅々まで確認できます。ひび割れや劣化などの問題箇所を正確に把握でき、建て替えや大規模な改修を行う際の品質向上に繋がるのです。
賃貸借契約の原状回復義務の履行: 賃貸物件の場合、契約で義務付けられたスケルトンによる原状回復を確実に履行できます。これにより、オーナー様や管理会社との退去時のトラブルを回避し、敷金などの返還手続きをスムーズに進めることができます。
新しい建物の設計の柔軟性: 建て替えのためのスケルトン解体であれば、更地から新しい家や建物を建てるため、制約が非常に少なく、施主様の理想とする間取りやデザインを実現しやすくなります。

スケルトン解体のデメリット

一方で、スケルトン解体には、以下の4つ以上のデメリットも伴います。

居抜き解体と比較して費用が高くなる: スケルトン解体は、内装や設備を全て撤去するため、居抜き解体と比べて撤去する廃材の量が格段に多くなります。そのため、産業廃棄物処理費用や人件費が増加し、必然的に解体費用の総額は高くなるというデメリットがあります。
工期が長くなる傾向がある: 撤去する内装材や設備が多いため、解体作業自体に時間がかかり、工期が長くなります。特に建物の構造がRC造（鉄筋コンクリート造）の場合や、アスベストの事前調査・撤去が必要な場合は、さらに工期が延長する可能性があります。
騒音や振動、粉塵の発生: スケルトン解体は、重機を使った内装の破壊や壁の撤去を伴うため、大きな騒音や振動、粉塵が発生します。これが近隣住民とのトラブルの原因になりやすく、解体業者の近隣配慮が非常に重要になるというデメリットがあります。
賃貸契約上の制約を受ける: 賃貸物件の場合、スケルトン解体を行うタイミングや方法について、オーナー様や管理会社から細かい指示や制約を受けることになります。勝手に工事を進めることはできず、事前の調整と承認に手間と時間がかかるというデメリットがあります。

業者が出来る近隣トラブル防止策

スケルトン解体における近隣トラブルを未然に防ぐため、以下の具体的な対策がります。

事前の近隣挨拶: 工事開始の1週間前までに、責任者が工事概要、工期、作業時間、連絡先を記した書面と粗品を持参し、両隣、裏三軒、向かい三軒、必要に応じてより広範囲へもご挨拶に伺う事。
万全の防音・防塵対策: 現場全体を隙間なく高品質な防音シートで覆い、粉塵の飛散を防ぐため、散水を常に行いながら解体作業を進める事。
作業時間の厳守: 原則として、午前8時から午後5時までを作業時間とし、早朝や夜間の騒音を出す作業は絶対に行わない。
こまめなコミュニケーション: 工事期間中も、近隣住民の方々からのご意見やご要望を迅速にお聞きし、可能な限り対応する。

スケルトン解体を検討されている方は、見積もり時に解体業者が近隣配慮についてどのような具体的な対策を行うのかを必ず確認してください。

まとめ

この記事では、「スケルトン解体」に関する全ての疑問を解消するため、定義から費用、流れ、

そして業者選びのポイントまで、網羅的に解説いたしました。

工事自体は同じ場所、同じ店舗が無いため、最初に現場調査が鍵となります。

その為、業者によっては出す金額は勿論、内容も異なりますが、全部共通して言える事は、

【安全に人に迷惑をかけずに工事を終了させる事】これに限ります。

ですので、今回解体工事の中でもスケルトン解体を解説していきましたが、

今回の記事を参考にスケルトン解体のお考えの方が損をしない工事が出来たらと思います。